【開館時間】10:00~17:00(入館は16:30まで)
観覧料】 大人210円  小中生100円
20名様以上の団体料金 大人100円 小中生50円

浅川伯教・巧兄弟資料館 (アサカワノリタカ・タクミ キョウダイシリョウカン)
〒408-0002
山梨県北杜市高根町村山北割 3315
   (ホクトシ タカネチョウ ムラヤマキタワリ)
電話:0551ー42ー1447
FAX: 0551ー47ー4784

2009年12月23日水曜日

年末年始休館のお知らせ

資料館は12月28日(月)から
年末年始のお休みに入らせていただきます。

新年は1月5日(火)から開館させていただきますので、
どうぞよろしくお願い申し上げます。

2009年12月20日日曜日

展示品紹介③ 浅川兄弟がふれた韓国 「食」

上の写真は「交子床(キョジャサン)」と呼ばれる、
韓国のおもてなし膳です。

家庭内に慶事があった時に、
大勢で一緒に食卓を囲めるよう、
ととのえるということです。

展示されているのは秋の献立例で、
温麺、白身魚のフェ(刺身)、煎の盛り合わせ、
カルビチム(牛あばら肉の煮物)、梨のデザート等々。

もちろん本物ではありませんが、
お客さまの中には、
このコーナーでもっとも目が輝く方々も
いらっしゃいます。

資料館だより③


資料館入り口前のクリスマスツリーです。

同じ建物の中にある「たかね図書館」の
スタッフが飾り付けてくれたものです。

図書館には浅川兄弟の関連書籍を
集めたコーナーもありますので、
ご来館の際はぜひ、お立ち寄りください。


浅川兄弟は二人とも熱心なクリスチャンでした。
しかし巧さんの日記によると、
1922(大正11)年の12月は23日から25日にかけ、
一時帰国の旅の最中で、
クリスマスのクの字もありません。

数日後の31日に、
韮崎教会の伝道師が子供たちに、
「クリスマスの唱歌だけ教えた」とあるのみです。
この年は日本でお正月を迎えたようです。

2009年12月16日水曜日

展示品紹介② 続・巧の日記とデスマスク

巧のデスマスクは兄・伯教が書いたものです。

A5版ほどの大きさの紙に濃い目の鉛筆を使い、
短時間で仕上げたと思われます。

巧亡き後、日記とデスマスクは
伯教が保管していましたが、
戦後まもなく金成鎮(キム・ソンジン)氏に
託されることとなりました。

伯教と金氏は1945(昭和20)年9月、
ある骨董品店で出会いました。

初対面にも関わらず話がはずみ、
伯教の家で、伯教の眼にかなった陶磁器を
譲ることになりました。

翌日、譲り受ける陶磁器の話がまとまり、
金氏が帰ろうとすると、
奥の部屋から伯教は、
日記とデスマスクを持ってきました。
「これをお渡しします」

以前から巧のことを尊敬していたという金氏に、
何か感ずるものがあったのでしょう。

伯教は陶磁器のみならず、人を見る目も確かでした。

金氏は日記とデスマスクを大事に守ってくれました。
1950(昭和25)年に始まった朝鮮戦争の時も、
家財道具は打ち捨てても、
背中にしょって避難してくれたほどです。

そして、その大事な宝物を1996(平成8)年には、
兄弟の生まれ故郷である当時の高根町(現・北杜市)に、
寄贈してくださいました。

そのことが当資料館設立の大きなきっかけとなったことは、
言うまでもありません。

資料館だより②

資料館から見た南アルプスです。
中央の一段高い山が甲斐駒ケ岳です。


資料館では来館者の皆様に、
アンケートをお願いしています。

今年度の中間集計では
半数以上が県外からのお客さまで、
男女比はほぼ半々、
60歳以上の方が全体の4割をしめていました。
ご来館の際には是非、ご協力をお願いいたします。

また皆様に自由にご記入いただける、
ノートもご用意しておりますので、
ご活用ください。


(こぼれ話②)

先日、閉館後に一人で後片付けをしていた職員が、
ドアの外で異様な物音がするのに気づきました。

ガリガリガリ、バリバリバリ・・・。

日の短い昨今、もう外は真っ暗です。

おそるおそるドアを開けてみると、
そこには丸顔の三毛猫さんが「にゃー」。
なんと事務室の木のドアで爪をといでいたのです。

もちろん厳重注意処分となりました。

巧さんの1922(大正11)年10月6日の日記にも、
窯跡めぐりの際に出会った「小猫」の話が出てきます。

よほどお腹がすいていたらしく、
「バタのついたパンを遣ったら
鼠を捕ったときの様にうなって嘗めていた」。

きっと自分の食べる分をわけてあげたのでしょうね。

2009年12月15日火曜日

展示品紹介① 巧の日記とデスマスク


巧の日記とデスマスクです。
保存の都合上、展示してあるのは複製ですが、
精巧に再現されています。

日記はA4サイズ位の400字詰原稿用紙に黒インクで書かれ、
二つ折りにして月別にとじてあります。

日記の文章は活字で読むと抑制のきいた印象を受けますが、
実際は勢いのある文字で、流れるように書かれています。

また何箇所も修正のあとがあったりしますので、
やはり思いのままを筆にまかせてつづったものでしょう。

現存している日記は1922(大正11)年の1月から12月までと、
翌1923(大正12)年の7月と9月のものです。

この時、巧は30~32歳。

前年に最初の妻みつえに先立たれ、
林業試験場の雇員から技手に昇進する一方、
兄伯教や柳宗悦らとともに、
1924(大正13)年の朝鮮民族美術館設立に向け、
奔走していた時期にあたります。

資料館だより①

資料館の近辺は八ヶ岳がとてもきれいに見えるところです。
八ヶ岳だけでなく南アルプスや茅ヶ岳の眺めも素晴らしく、
天気のいい日には富士山の雄姿も拝めます。

この近くで生まれ育った浅川兄弟も、
毎日のように同じ景色を眺めていたことでしょう。

兄弟の人並みならぬ審美眼は、
この贅沢な風景の中でこそ、
はぐくまれたのではないでしょうか。

(こぼれ話①)
日曜日の午後、事務室に突然、
一人のお客様が飛び込んでこられました。

2歳か3歳くらいの可愛らしい男のお子さんです。

そして入ってくるなり、一人で仕事をしていた職員に向かって、
「だれ?」と、何とも哲学的なご質問。

答えにつまる職員のことなど気にかけず、
そのまま軽やかな足取りで出て行かれましたが。

子供が大好きだったという巧さん。
朝鮮の子供たちの遊びにも、とても詳しかったそうです。

2009年11月15日日曜日

浅川講座第5回目の報告


11月14日土曜日、午後1時30分より、
資料館2階の視聴覚室で、
本年度第5回目となる浅川兄弟講座が開かれました。

兄弟が八ヶ岳の風土から得たものを探る、というテーマで、
タイトルは、「浅川兄弟と八ヶ岳南麓 ~ その時代と風土 ~ 」。

小澤龍一氏(小説「白磁の人」映画制作委員会事務局長)と
当館学芸員の澤谷滋子を講師に、
2時間近くにわたり、対談形式で、
熱のこもった講義が展開されました。

浅川巧が7歳のときに経験した、
隣村谷戸村の水害のようす(1村で死者55人負傷者51人)。

16歳の農林学校時代に経験した山梨県下の大水害。
山の荒廃が招いた、人災といえるこれらの災害の背景と、
朝鮮半島の禿山との共通点に、話は及びました。

朝鮮総督府農商務省農務局に勤めていた、
日野春村(現長坂町)の三井栄長(1879-1953)についてや、
浅川兄弟生家近辺の縄文時代の遺跡や
出土品の意匠についても話が広がりました。

当日の飛び入りも含め、20名を越える参加者の皆さま方も、
熱心に耳を傾けてくださいました。
中には毎回欠かさず、
ご参加いただいている方々もいらっしゃいます。

さて本年度の講座も残すところあと1回、
次回は来年3月13日の土曜日、
同じ時刻、同じ会場において開催されます。

講師には「朝鮮の土となった日本人」の著者、
高崎宗司先生をお迎えし、
この一年の浅川兄弟をめぐる新しい動きについて、
お話いただく予定です。
ご期待ください。


すでに参加申し込みの受付を開始しております。
ご希望の方はどうぞお早めにお申し込みください。

2009年10月27日火曜日

浅川講座5.「浅川兄弟と八ヶ岳南麓」申し込み受付しています。

11月14日土曜日、高根生涯学習センターの視聴覚室において
小澤龍一氏(「白磁の人」映画制作実行委員会事務局長)
と澤谷滋子(当館学芸員)により
「兄弟が八ヶ岳の風土から得たものは?」と題しまして
お話があります。

山梨県北巨摩郡甲村(現高根町)五町田で誕生した浅川兄弟
八ヶ岳南麓の自然のなかで、祖父四友の慈愛を受けながら
学び成長していきました。

朝鮮の美を愛し、朝鮮の人々を愛した兄弟

故郷から得たものとは ・ ・ ・

資料館から見える八ヶ岳も秋の模様です。
ぜひご参加お待ちしています。

2009年10月18日日曜日

朗読会が開かれました。

10月16日(金)たかね図書館主催の朗読会で、
ななつぼし朗読会の下條順子さんが、
「浅川巧ー日記と書簡」から
「浅川巧 愛と祈りの日々」と題して
朗読してくださいました。


八月の夏の朝の日記からは、
自然をこよなく愛した巧の気持ちを
澄みわたる声で、お読みいただきました。


大正12年の関東大震災のあとの日記から は、
巧の朝鮮の人々の差別に対しての怒りと
弁護したいという朝鮮の人々を思う気持ちが
とても力づよく感じとられました。

また、離れて暮らしていた娘の園絵さんとやっと会えた日記では
巧の父親としての子供への愛情が悲しいぐらいつたわり
涙が滲みでました。


心に響くすばらしい朗読でした。


その後、たくさんの方が
資料館に訪れてくださいました。

ありがとうございました。

2009年10月11日日曜日

浅川兄弟がいた甲府

10月10日(土曜日)秋晴れ、浅川講座4.「浅川兄弟がいた甲府を歩く」
に行って来ました。
まずは、浅川巧の農林学校からの親友であり、妻みつゑさんの弟にあたる
浅川政歳氏のお墓参りをしました。


その後、巧が当時通った初代の山梨県立農林学校の跡地を見学。



二人が池田村(今の甲府市池田)で共同生活をしていたころ、

朝鮮美術の多大な影響を与えた小宮山清三氏。
小宮山家の池田町の家は、建物こそもうありませんが
その広い敷地から、 当時の小宮山氏の、村長・県会議員としての活躍や
多くの人びととの交友のようすが垣間見られます。

清三氏孫の小宮山要氏により屋敷墓の見学もさせていただきました。
















午後からは、小宮山清三と出会い、伯教の妻たか代と出会い、
兄弟と母けいが洗礼を受けた甲府教会の

金明淑牧師に説明をいただきました。




最後に現在の県立農林高等学校で野田光彦先生から、

在学中の巧の通信票など関係資料など見せていただき、解説いただきました 。



浅川兄弟は、共同生活をした甲府で


人と出会い、教会と出会い、

朝鮮美術工芸の素晴らしさと出会い、

木を育てることと出会い、

……朝鮮に渡るきっかけと出会いました。


爽やかな秋空の下、

兄弟のたどった甲府の道をめぐり

とても充実した一日でした。

2009年9月25日金曜日

松本の民芸運動をさぐる。

9月19日晴天、第3回浅川兄弟講座講座
「松本の民芸運動を訪ねる」
に行って来ました。



まず、松本民芸館では、故丸山太郎氏の生涯にかけて蒐集された数々の民芸品を見せていただき、




望月館長の話を聞きながら、企画展「沖縄のやきもの展」を観賞しました。
 




午後からは、通常は非公開の松本民芸生活館で、故池田三四郎氏の孫池田素民氏のお話しを聞き、


次に、池田氏案内のもと、松本民芸家具本社工場を見学。



とても充実した一日でした。




参加された方たちも満足そうな顔で資料館に帰ってきました。


浅川兄弟は、柳宗悦を朝鮮の美術と工芸の世界へみちびき、

やがて民芸運動の道へとつなげていきました。


戦後、柳は幾たびも松本を訪れ、

松本の民芸運動を担った人々と、時を共にしています。



当時の柳にとっても、現在の私たちにとっても、

松本の情熱を感じとれる旅だったのではないでしょうか。

2009年9月11日金曜日

なんでも鑑定団が来ました!!

某テレビ局(!)放映「なんでも鑑定団」の収録が

9月6日(日)、高根ふれあい交流ホールで行われました。

古伊万里と思われる鑑定品が出品されたため

古陶磁器鑑定士 中島誠之助氏も来北し、

収録ステージ上で、こんなコメントをしてくださいました。

  * * *

……… 北杜市高根町は、「朝鮮古陶磁の神様」と言われた、

浅川伯教の生まれ故郷なんです。

このホールに来るまで、

兄弟のいた 「五町田(ごちょうだ)」 や 「甲(かぶと)川」を通ってきました。

朝鮮陶磁器や工芸の素晴らしさを私たちに伝えてくれた

浅川兄弟の資料館が、このホールの隣にあります。

私は (この収録が) 終わりましたら、行ってみるつもりです。

  * * *

収録のあと、資料館をじっくり見学されました。


とくに大正11年に書かれた巧の日記に見入っていました。


    *  *  *

放映は、10月6日(火)です。

2009年9月8日火曜日

講座4・「浅川兄弟がいた甲府を歩く」申し込み受付中です。

10月10日(土曜日)、浅川兄弟が八ヶ岳南麓を離れ
甲府の池田村(現在の池田町)で、共同生活していた頃の
場所を中心に訪ねます。

朝鮮陶磁器をはじめとする朝鮮美術のすばらしさに
伯教を導いた小宮山清三さん宅、
会員となり通った甲府メソジスト教会、
浅川 巧の通った農林学校の跡地、

そして、今現在の県立農林高等学校の
見学を計画しています。


定員20名のところ、あと若干名受付中です。

秋を感じながら、浅川兄弟のたどった道を

訪ねてみませんか。

お申し込みお待ちしています。

2009年9月4日金曜日

休館のお知らせ

9月6日(日)から12日(土)の間、
生涯学習センター内の併設の
高根図書館の蔵書点検のため、
全館お休みとなります。

それにともない浅川伯教・巧兄弟資料館も休館となります。

ご迷惑をおかけいたしますが、
よろしくお願いします。

2009年8月31日月曜日

日韓大学生、意見交換が行われました。

8月21日(金)、早稲田大学の学生19人と、
高麗大学・朝鮮大学(韓国)の学生20人が集まり、
「日韓の新たな地平ー浅川巧に学ぶ」をテーマに
日韓未来構築フォーラムが開かれました。

前日夕方、日本に着いた韓国の学生たちは
即、日本の学生たちとお酒を酌み交わし、
翌日さっそく、浅川兄弟の資料館を見学。
墓地や生家跡も訪ね
浅川兄弟が育った八ヶ岳南麓の風土と
1910年前後のこの地域の歴史に触れました。

このあと、浅川巧ゆかりの「チョウセンゴヨウ」の苗木が
辛昌錫氏から寄贈され、
記念植樹が高麗大学・朝鮮大学・早稲田大学の学生代表によって、
チョウセンゴヨウが植えられました。












<植樹された「チョウセンゴヨウ」>          <植樹の記念プレート>

午後からは、小説『白磁の人』著者江宮隆之氏の講演や、
丁讃宇(ジョン チャヌ)氏のバイオリンコンサート。

丁氏は、金大中氏を偲ぶ心温まるメッセージとともに
「アベ・マリヤ」「イムジン河」などを演奏。

最後、いよいよ5グループに別れて学生の意見交換会です 。
両国の関係、歴史、文化など90分間
市民の参加も得て、活発に意見が交わされました。

長い一日でした。

二国間の歴史認識の共通点と違いを改めて知り、
今、浅川兄弟を手段として、未来のために私たちは
何をしていかなければならないかを
模索した一日となったようです。

「少なくとも、浅川兄弟がいたことで、僕たち韓日の学生は
今日ここに集まっている、言葉をかわしている」
と、発表する韓国の男子学生に、多くの学生がうなずきました。                    
                      

2009年8月18日火曜日

8月21日、記念植樹を行います!

8月21日金曜日の9時45分より、

たかねふれあい交流ホールの前にて、

記念植樹が行われます。

植樹の木は、 浅川 巧が、朝鮮の「山を青く」する

願いのもと、養苗に成功した。

とてもゆかりのある、チョウセンゴヨウです。

資料館にお出かけの際は、是非ご覧ください。

                        資料館展示より

2009年7月30日木曜日

日韓未来構築フォーラム開かれます。


「日韓新たな地平・・・浅川巧に学ぶ」

 
  講演:江宮 隆之先生(作家「白磁の人」著者)


     小澤 龍一先生(「白磁の人」映画制作委員会事務局長)


     
     丁讃宇(ジョン・チャヌ)氏  バイオリン演奏



 
  その後、早稲田大学、高麗大学の学生の意見交流会に

  オブザーバーとして自由参加できます。



  •  日 時  2009年8月21日(金)


  •  会 場  高根ふれあい交流ホール


  •  時 間  13:00~17:30(開場12:30)


  •  参加費  無料


  •  主 催  早稲田大学アジア研究機構


  •  後 援  北杜市・北杜市教育委員会

  <問い合わせ>浅川伯教・巧兄弟資料館


            TEL  0551-42-1447



     

2009年7月14日火曜日

第2回浅川講座開かれました。

   7月11日10:00から高根環境改善センターで

   「韓国の食を知ろう」が開かれました。   

    講師は、小淵沢の韓国料理店主  金淑子先生です。

  メニューは、“韓国式水冷麺”と“オイネンク”(きゅうりの冷たいスープ)
   です。


         
                まずは、きざむ作業からスタートです。


                皆さんチームワークがとても良く順調です。


                           完成!!
         

                
               試食の時間です。皆さんで「いただきます。」
     
        先生のお話の中から、
       
      韓国では、冬に体を温めながら冷麺を食べ、
     夏の食べ物としてサムゲタンのような 熱いスープ を
     汗をかきながら食べるのだそうです。
     夏バテにもよく、日本のうなぎのように

     健康に良いとされて いるそうです!!

     そして、 鳥の足は、貧血にも良く、苦手な方は、スープとして
     いただく方法もあるそうです。

     他にも、たくさんの韓国の食のお話をいただき、
     あっという間に時間が過ぎてしまいした。
     お忙しい中、先生ありがとうございました。

    これからも皆さんに楽しんでいただけるようがんばっていきます!!

     浅川兄弟講座に是非また参加してください。 

2009年7月6日月曜日

第1回浅川兄弟講座! 韓国の「衣」






































浅川巧は白いパジ・チョゴリを着て朝鮮半島での日々を過ごしていました。
林業試験場の同僚のお母さんに縫ってもらったものだそうで す。
そんな理由もあって 韓国の「衣」について講座をもちました。
講師は、おなじみ、金日権氏 。
ユニークな話術で韓国の男性女性の衣服の
特徴を講義してくれました。

韓服の全体をみるには舞踏が一番、
と伝統舞踏に力を入れている趙寿玉氏を
お招きしました。

※超寿玉/長崎県対馬出身
 韓国の重要無形文化財第97号(サルプリ)の履修者

 
  ・・・・次回は、講座2「韓国の食を知ろう」です。

2009年6月24日水曜日

「浅川兄弟講座」はじまります!

  6月27日、13:30から高根環境改善センターで

  「韓国の衣を知ろう」と題して講座が行われます。

  講座第1弾は、金日権さんによる


  韓国の三国時代から現代までの衣服の歴史、

  衣服から見る社会構造のお話です。


  講座の中で、
  趙寿玉さんの舞踏もあります。


    宮中舞踏 「春鶯囀」


    即興舞   「立舞」


  伝統舞踏の中で古典衣装と現代衣装の美しさを

  ご覧いただけます。

  
  また男女各1名ですが、

  韓服を試着体験できる企画もありますので、


  ぜひ、ご参加をお待ちしています。

2009年6月16日火曜日

冊子が寄贈されました。

 東京にお住まいの早川義郎氏から、抜刷冊子が届きました。
 法曹会から発行されたもので、早川氏の文が掲載されています。

 「墓標探しの旅」と題されたそれには、
 早川氏が浅川巧のお墓を訪ねて
 韓国へ行ったときのことなどが綴られていました。


 早川氏は、今年1月、浅川伯教・巧兄弟資料館で開かれた
 「浅川講座」(李尚珍氏講演)に参加された方です。

 忘憂里墓地に行くまでの道のり、
 忘憂里駅で売店のおばさんが、タクシー運転手に分かるようにと
 「国立忘憂里墓地公園」と書いたメモに、ハングルも書き添え、
 「カジュセヨ (行って下さい)」とも付け加え、
 とても親切にして下さったこと。


 また小山全部が国立の墓地となっていて、
 その中に浅川巧の墓があり、
 林業研究院の人たちが前の世代を受け継いで
 遺徳を偲んでくれていること。

 私たちも一緒に旅しているような気分になり、
 また韓国の人たちの温かさが深く感じられました。

 掲載いただき、ありがとうございました。







 

2009年6月11日木曜日

県立農林高等学校で、講演会

  
 

 浅川 巧が県立農林学校 (現農林高等学校) を卒業して   
 今年で100年目です。


県立農林高等学校では、卒業100周年記念事業として、

       「日韓交流に橋を架けた甲州人」 と題し

       李 尚珍(イ・サンジン)氏の 
      
        講演会を開きます。
       
     日   時: 6月25日 (木)

     時   間: 午後2時 開演

     場   所: 県立農林高等学校体育館 
                      (甲斐市西八幡4533)

     問い合わせ  055-276-2611 実行委員会事務局

        
         日本の植民地統治下の朝鮮に渡り、
          
         心から朝鮮の人と山と民芸を愛し、
   
          朝鮮の人々に愛された人

          
                         ・・・浅川 巧
   
       是非ご参加下さい。


  <プロフィール>  李 尚珍 (イ・サンジン) 氏
  
  1970年 韓国・ソウル市生まれ
  1991年 韓国漢陽女子大学卒業
 1993年  来日
  1999年  宇都宮大学国際学部国際文化学科卒業
  2001年 宇都宮大学大学院国際学研究科修了
  2008年 お茶の水女子大大学院博士後期課程修了、
        人文科学博士学位取得

 浅川伯教・巧兄弟をテーマに日韓関係を研究
   現在 山梨英和大学人間文化学部 助教
                            

2009年6月9日火曜日

「浅川兄弟を偲ぶ会」が開かれました!

7日、日曜日、「浅川伯教・巧を偲ぶ会」が開かれました。
場所は例年どおり、高根ふれあい交流ホールです。

250人分の資料を用意したのですが、足りなくなってしまうほど、県内外からたくさんの人が集まりました!

総会で事務報告がなされたあと、映画『白磁の人』製作実行委員会 事務局長小澤龍一氏が、1時間にわたって講演。……映画製作の経緯と、日韓の人々の映画に対する期待が熱く紹介されました。

さて、今年のスペシャルゲストは、「三多摩青年合唱団」のみなさん。

前日から清里に合宿して今日に備えました。
披露された曲は、「アリラン」や、林光作曲の「なぜ?」。

そして……!!

圧巻は、この日のために作曲されたともいえる

「時代と国を超えて」。

団員の箱崎作次氏が作詞した、浅川兄弟を謳った歌です。

このブログをお読みのみなさんに聴かせたかったです!

2009年6月6日土曜日

偲ぶ会が開かれます!


「浅川伯教・巧を偲ぶ会」が6月7日に開かれます。
今年は、三多摩青年合唱団の方々が「日韓合唱の調べ」と題して兄弟を讃え偲びます。
 
 日時: 2009年6月7日(日)  開会13:30(開場13:00)

 会場: 北杜市高根ふれあい交流ホール(八ヶ岳やまびこホール)
        場所は当資料館の隣りです


2009年6月4日木曜日

H21年度 浅川兄弟講座


講座1. 韓国の衣を知ろう
韓国伝統舞踏もごらんください!
◆日  時:平成21年6月27日(土)13:30~15:00
◆集合場所:高根農村環境改善センター 
◆内  容:韓国の衣服から社会構造を探る
◆講  師:金日権氏
◆参 加 費:500円(資料代)
◆定  員:40名


講座2. 韓国の食を知ろう
◆日  時:平成21年7月11日(土)10:00~14:00
◆集合場所:高根農村環境改善センター
◆内  容:夏場の料理をつくる
◆講  師:李維羅氏(山梨民団職員)
◆参 加 費:1,000円(材料費)
◆定  員:20名(先着順)


特別企画///シンポジウム/////
早稲田大学+高麗大学+浅川兄弟をめぐる人々

◆日  時:平成21年8月21日(金)
◆場  所:高根ふれあい交流ホール
◆詳細はお問い合わせください。


講座3.松本の民芸運動を訪ねる
◆日  時:平成21年9月19 日(土)
◆集合場所:浅川伯教・巧 兄弟資料館
◆内  容:松本の民芸運動に浅川兄弟を見る
◆講  師:池田素民氏(松本民芸家具常務)
◆参 加 費:2,000円(保険代含む)
◆定  員:20名


講座4.浅川兄弟がいた甲府を歩く
◆日  時:平成21年10月10 日(土)
◆集合場所:浅川伯教・巧 兄弟資料館
◆内  容:浅川兄弟が甲府で学んだことは?
◆講  師:当館学芸員
◆参 加 費:2,000円(保険代含む)
◆定  員:20名


講座5. 浅川兄弟と八ヶ岳南麓
◆日  時:平成21年11月14日(土)
◆場  所:高根生涯学習センター 視聴覚室
◆内  容:兄弟が八ヶ岳の風土から得たものは?
◆講  師:小澤龍一氏・澤谷滋子(当館学芸員)
◆参 加 費:500円(資料代)
◆定  員:40名


講座6. 浅川兄弟をめぐるこの1年の動き
◆日  時:平成22年3月中ごろ(土)未定
◆集合場所:高根生涯学習センター 視聴覚室
◆内  容:この1年の浅川兄弟に関する動きを紹介します
◆講  師:高崎宗司氏
◆参 加 費:500円(資料代)
◆定  員:40名


お問い合わせ・申し込み
浅川伯教・巧 兄弟資料館
〒408―0002
北杜市高根町村山北割3315
tel 0551-42-1447
fax 0551-47-4784

2009年5月24日日曜日

小説「白磁の人」の映画製作について

 日本と韓国はかつて、歴史的、文化的交流が最も豊かで一衣帯水の間柄でした。歴史を省み、未来を見据えるためにも文化的交流は大切です。韓国の地に眠る浅川巧は、これまで韓国の人々に愛されてきました。彼が日韓の交流に果たした役割は余りにも大きいものがあります。 浅川巧の人となりや、その尊い業績を描いた江宮隆之氏の小説「白磁の人」を映画化するため平成17年(2005)1月25日に、”小説「白磁の人」映画製作委員会”が設立されました。

原作「白磁の人」について
 日本の植民地統治下の朝鮮に渡り、朝鮮にこよなく愛され、朝鮮の土となった伝説の人・浅川巧(たくみ)の生涯を描いた伝記小説です。著者は山梨県出身の江宮隆之、小説の初版は平成6年(1994)に河出書房新社から発行されました。
 山梨県北杜市高根町出身の浅川巧は、大正3年、朝鮮半島に渡り、林業技師として荒廃した山々の緑化に奔走するとともに、兄の伯教(のりたか)と「白磁」をはじめとした陶磁器や工芸品の中に民衆の美を見出し、優れた文化として日本に紹介しました。  日本の植民地支配の時代にあって、人々に同じ人間として接し、現地の言葉で語り合い、その地の風俗や文化を愛し、人々に敬愛されながらも、昭和6年に40才の若さで朝鮮の土となりました。今も、ソウル市忘憂里(マンウリ)にある墓は、巧を慕う彼の地の人々によって守られ続けています。
■タイトル: 『白磁の人』 
■著者: 江宮隆之
■発行: 1994年5月
■出版 河出書房新社(ISBN978-4-309-00908-7)  
 第8回中村星湖賞(平成6年度)を受賞、 全国学校図書館協議会が選ぶ「青少年読書感想文全国コンクール」の全国学校図書館協議会の課題図書に選ばれる、 全国学校図書館協議会選定図書に選ばれる。

2009年5月23日土曜日

北杜市浅川伯教・巧兄弟資料館の観覧案内

お近くにお出かけの際はぜひお立ち寄りください。

休館日
毎週月曜日(休日の場合その翌日)・年末年始(12/28~1/4)、
毎月最終平日(館内整理日)

開館時間
午前10時~午後5時まで(入館は4時30分まで)
入館料
大人(高校生以上)200円、小中学生100円(20名以上団体割引有)
所在地
〒408-0002 山梨県北杜市高根町村山北割3315 
北杜市高根生涯学習センター内 
エリアマップ

Tel
0551-42-1447
Fax
0551-47-4784
メールアドレス
asakawa-muse@city.hokuto.yamanashi.jp
交通アクセス
鉄道利用の場合: JR中央本線長坂駅・JR小海線清里駅より北杜市民バス利用北杜市役所高根総合支所より徒歩5分、JR中央本線小淵沢駅よりタクシー利用25分、
車の場合: 中央自動車道長坂インターまたは須玉インターから15分
        ※カーナビをご利用の場合は、Fax番号「0551-47-4784」、あるいは施設名「たかね図書館」で検索
●目印は、ローソン山梨高根町店の向いです。
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2009年5月22日金曜日

浅川兄弟って、こんな兄弟です!

 浅川伯教(のりたか)と浅川巧(たくみ)は、明治時代半ばに今の山梨県北杜市高根町に生まれ、朝鮮工芸の美に魅せられ、研究した兄弟です。

当時の朝鮮半島と日本は、日本が朝鮮半島を統治するという、不幸な関係にありました。そんな時代の中で、兄の伯教は、朝鮮陶磁史の研究にその生涯を捧げ、弟の巧は朝鮮の山と工芸、そして朝鮮の人々を敬愛したことで、人々の心の中に深く刻まれ、今にいたるまで語り継がれることになりました。

伯教は、朝鮮半島に渡ったのは、1913(大正2)年。学生時代に甲府で、朝鮮の美術に魅了されたのがきっかけでした。
半島では700箇所にも及ぶ朝鮮王朝陶磁の窯跡を調査しました。陶磁器の時代的変遷を明らかにした研究成果は、朝鮮陶磁史の基本文献としてまとめられ今日に至っています。 
 
弟の巧は、兄を慕って翌年に半島に渡り、林業技師として荒廃した山々の緑化に奔走します。そのかたわら、兄とともに「朝鮮白磁」をはじめとした朝鮮陶磁の研究に心酔し、名著『朝鮮陶磁名考』を書き残しただけでなく、木工芸品の中に民衆芸術の美を見出し、優れた文化として日本に紹介しました。
兄弟の考え方は、柳宗悦の民芸運動の理念に大きな影響をあたえています。

日本の植民地支配の時代にあって、朝鮮語を自ら学び、話し、朝鮮民族の文化を尊重し、人々と奢ることのない交流をもった巧は、1931(昭和6)年、40歳の若さで朝鮮の土となりましたが、今もソウル市忘憂里(マンウリ)にある墓は、彼を慕う韓国の人々によって守られ続けています。